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三十話

封鎖領域の中を走り抜け、ビルの屋上へ駆け上がる。

「ハァ……ハァ……!」

息を整え、空を見上げる。
きょろきょろとあたりを見回すと、胸にかけたレイジングハートが光る。

『来ます』
「え?」

目の前を見ると、一筋の赤い光が向かって来ていた。
中心には、銀に輝く球。

『誘導弾です』
「っ!」

なのはは左手をかざすと、シールドを張る。
着弾した誘導弾は、シールドを突き破らんと加速を続ける。

「くっ……!(重い……!)」

シールドを展開しながらなのはは視界に赤を捉えた。

「テートリヒシュラークッ!!!」
「っ!?」

槌を振りかざし降りてくる少女から身を守るため、右手をかざし、シールドを張る。
勇との戦いで少々鍛えられたなのはのシールドは、赤い少女の攻撃を防ぎきるかに思えた。

『まりょくしゅうちゅう!』

彼女の肩に乗る白いウサギのぬいぐるみがぽうと光ったかと思うと、シールドにかかる衝撃が明らかに増した。

「ぶち、抜け……!
 オラァァァァァァッ!!!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

ガラスのようにシールドが割れる。
その衝撃のまま、なのははビルの下に吹きとばされてしまった。

「…………」

少女は追撃の為、もう一度ハンマーを振りかざして落下したなのはを追った。
だが、

「っ!」

彼女の周囲が桃色の光に包まれる。

『おねーちゃん!』
「あぁ、先手必勝ってな!!」

鉄球を取り出すと、テニスのサーブよろしく振りかぶる。

『Schwalbefliegen』
「ふっ!」

鉄球を打ち出す。
それは確かになのはの居る場所へ着弾。
そのまま少女はハンマーを振り上げ、突撃して行く。

「ぜえええええりゃぁああああ!!!!」

だが、ハンマーは空を切った。
直後に煙から脱出したなのはは彼女を警戒しながら態勢を立て直す。

「いきなり襲いかかられる覚えは無いんだけど、どこの子!
 一体何でこんな事するの!」
「…………」

少女は答える代りに、鉄球を二つ。

「教えてくれなきゃ……わからないってばぁっ!!」

なのはは、鉄球の着弾時に射出しておいた誘導弾を二つ呼びよせた。

「!?」

少女は一つを回避。
二つ目をデバイスで受け、シールドで散らせた。

「ちっ!
 ヤロー……!!」
『かそく!』

白いウサギのぬいぐるみの足元に魔法陣。
次の瞬間、赤い少女はなのはの目の前でハンマーを振りかぶっていた。

「!?(速い!)」
『FlashMove』

咄嗟に高速移動をして回避。
一瞬とは言え、見えなかった事を考えると、距離を取る事が最善と考えたなのはは、間合いを取る。

『Shooting Mode』
「話を……!」

魔力を込め、砲撃態勢に入る。
放つのは、長らく彼女を支え続けた砲撃。

『Divine』
「聞いてってばぁっ!!」
『Buster』





























『《ひひっ……》』

とある無人世界。
一人の少年がその場に立っていた。

『《歯ごたえが無いね……》』

仮面を付けているからか、少々くぐもった声を発している。
彼の周囲には、大量の人間が横たわっていた。

「ぁ……ぐ……」
「はっ……はっ……」
『《だめだぁ……もの足りねぇよ……なんかこーさー……突然デカイ奴が……現れたりしねぇの?》』

息を荒げる人々……武装局員の一人に、彼はしゃがみ込み問いかける。

『《あのさぁ……ここらでなんか魔力持ちの強いのいねぇ?
  しょーじき、飽きてきた……第一俺は戦いへの欲求だけで出来てんだから……戦いを下さい》』

本気で泣きそうな声色を出して、倒れた局員をつつく。
そんな彼の動きが、ピクリと止まる。

『《応援を呼んでくれたのか……ありがと。俺も退屈しないで済みそうだ……》』

彼の背中には、一人の魔道士。
その後ろに、十人ほどの魔道士が並んでいた。

「動かないでもらおう。
 動けば撃つ」
『《にひひ、テンプレテンプレ。
  いい展開だねぇ》』

魔道士が少年にバインドをかけようとしたその瞬間、彼の耳についていた球体がポロっと落ちた。
その球体が彼の肩に触れる。

「ぐぁっ!?」

魔道士は吹きとばされた。
何が起こったのかと周りの魔道士が杖を構える。

『『双翼“初嵐”』』

機械音声が響く。
少年の背から、禍々しい翼が生えていた。
紅黒く、翼の至る所に眼が、当たりをぎょろりと見廻しながら存在している大きな翼。

『《あ~……いぃ~感じに準備運動完了したし……》』
「…………!」

局員の一人が息をのむ。
無数の視線が、彼らを貫く。

『《……そろそろ灼くか》』
『『秋時雨』』

大量の熱光線が彼らを襲った。

















































『ディバインバスター、目標に着弾。
 念のためもう一撃加えます』
「魔力ダメージだけにしてね。
 あとでお話するから」
『Yes my master
 Div……マスター、後方にシールドを!』
「え?う、うん!!」

レイジングハートの警告に、あわててシールドを張る。
瞬間、何かがシールドを直撃した。

「ちっ、やるじゃねえか……!」
「っ!
 どうしてこんなことするのっ!?
 なんでこんな……!」今にも泣きそうな顔で、なのはは問いかける。

「んなもんてめーに話す義理はねー!」

少女はさらに力を込める。
白い兎のぬいぐるみから流れる薄く赤黒い魔力光が、彼女の魔力光と混ざり合う。

「!?」
『その魔力光は……!』
「ラァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」

少女がハンマーで障壁を軽く押し、距離を取る。
そして、兎から流れ出して来る魔力を混ぜた魔法陣を展開。

「グラーフアイゼン!!
 カートリッジ、ロードだ!!」
『Cartridge Load』

ガシャコン!と、薬莢がハンマーと柄の付け根から飛び出す。
そのまま彼女はハンマーを振りかざし、回転していく。
高速で回転しながら、迫る。

『Raketen hammer』
「ぶちぬけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!」
「きゃあああああああああああああああ!!!!!」

ジェット噴射で回転する彼女の高速の鉄槌が、なのはのシールドをとらえた。
ハンマーが障壁を砕き、なのはをビルに叩きつけ轟音が響く。

「ふぅ……殺して無いよな?」
『せいめーはんのうあり、だいじょうぶだよ』
『ですが、警戒しておいてください。
 魔力量だけで言えば彼女は貴方を凌駕します。
 さらに言えば、“彼”からの情報ですが』

煙の中から機械音が鳴った。
自らの愛機の警告に従い、身構える少女。
そして、愛機の予測通り。

『煙に包まれた敵は大抵倒せていない』
『Divine Buster』

煙を引き裂き、桃色の閃光が彼女を襲う。
途端に白い兎から魔力が流れ、障壁を展開。
半円型の紅黒い障壁で、閃光を受け流す。

「動かないで」
「!?」

気が付けば、戦っていたはずのなのはは少女のすぐ後ろでレイジングハートを向けていた。
いつのまに後ろにと、驚愕の色を見せる。

「私は、私立聖祥大学付属小学三年生の高町なのは……貴方の名前は?」
「……ちっ、ヴィータ」

ヴィータは後ろにいる彼女をどう振り払うか思案していた。
速い。それも圧倒的に。
恐らく魔力を込めた移動魔法。しかもかなりのレベルのものだ。
よほどの鍛錬を積んだものと推察する。

「どうしてこんなことするの?」
「しらねーな。
 少なくとも、お前に言う義理は無い」

なのはもヴィータという少女にレイジングハートを突き付けながら思案していた。
この少女の方に乗っている兎の魔力光。
薄くはあったがわずかながらに、彼女の友人の魔力光であった。
以前に魔力光について色々と聞いたことがある。
『魔力光は千差万別十人十色。
 似たような物はあれど、絶対に絡む事は無い』

では、兎が出したあの魔力光はいったいなんなんだろうか。
彼と関係があるのか?それとも彼とはまったく関係のない見間違いなのか。

「じゃあ……幽亜勇君を……知ってる?」
「……!」

反応があった。
念話でも、呼吸に乱れが見える事がレイジングハートから伝えられる。
この子は、勇と何か関係があると決定づけた瞬間に。

『はつどう、“深淵掴む魔手(カオスハンド)”』
「っ!?」

兎から魔力光があふれ、その右手からあふれる淡く紅黒い巨大な手がなのはを包み込む。
間違いない、この魔力の感じも!

「(勇君と同じ……!)」
「おっけ!ナイス呪いうさぎ!
 来な!闇の書!!」

ヴィータの前に一冊の本が現れる。
重厚な、分厚い本。
禍々しくも、美しい装飾のされた本がひとりでに開くと同時に、なのはの胸が痛みだした。

「うっぐぅっ……!!!!」
「悪いけど……もらうぜ、お前の魔力。
 後遺症が残らない位には抑えるから……大人しくしてくれ」

少しの後悔と決意を混ぜた声で語りかける。
なのはの幼い身体から、小さな光球がふわりと浮かんでくる。











-----燃え盛る。

声が響く。
高く透き通る少女の声。

----業火、獄炎。
我が魂は灼熱。血は溶岩の如く。
輝けり、輝けり。
焔となりて我が手に宿れ。

「灼き出よ、白炎!
 スカーレットスノウ!セットアップ!」

白い炎。
それが二人の間を通り、黒い手を断ち切った。

「なっ!?」
「あたしの友達に手を出そうだなんて、いい度胸してるじゃない」

白い炎が煙を上げて静まった中に現れたのは、剣。
少女達の背丈の二倍はある両刃の大剣。
幅は広く、刀身は美しい白。
柄に金色の装飾が施された剣である。
その剣の柄には、小さな白い手。
真紅のバリアジャケット……いや、騎士甲冑の方がそれに合っている。
それに身を包んだ一人の少女。
金色の髪が消えゆく炎になでられるかのようにたなびいた。

「勇がいないからって暴れ過ぎね」
「『アリサ(ちゃん)!?』」

その少女の名は、アリサ・バニングス。その人であった。






















お待たせ致しました。
携帯で書くのって辛いです。
早くPCを……
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留年なんて嫌や!

今日の結果次第で決まります。
大丈夫……大丈夫なはずだ……。
自分でも近年稀にみる努力っぷりだったからな……大丈夫なはず……!
プロフィール

めたるみーと。

Author:めたるみーと。
アニメやゲームのキャラを自分の子供に勝手に認定するめたるみーと。(フリーター)です。
嫁?なにそれおいしいの?

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