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農奴が来る!

「水……」

まるで浮浪者のようにうろうろと彷徨く青年がいた。
端正で中性的な顔立ちであろうその頬は痩せこけ、今にも行き倒れそうである。
青年自体、自分がどこに向かっているのかわからない。
何か、大事な使命があった気がするのだ。
誰かを、誰かを探すことだった気もする。
どこかを探すことだった気もする。
何かを探すことだった気もする。
だが、今の彼では到底その使命を果たすこと叶わぬことは明白であり、今彼が求めているのは水と食料であった。
今、今を生き残ること。
それさえ果たせば、後は使命などいくらでも果たせる。

「もう……だめ……」

青年は倒れ込んだ。
水があるわけでもなく、食べられるものがあるわけでもない。
正直な所、このご時世では珍しくもない行き倒れ。
彼の人生は、ここまでに思われた。

「兄ちゃん大丈夫?」

小さな天使が彼を救うまで。





























「兄ちゃーん!」

桃色の髪の、幼なげな少女が青年に駆け寄っていく。
青年は畑を一本の鍬で耕していた。
その鍬は黄金に輝いており、耕された土にもその輝きが移っているようである。

「ラグナ兄ちゃん、ご苦労様!
 ごはんにしよー!」
「季衣」

季衣と呼ばれたその少女は、背中に巨大な鉄球を背負っている。
片手で背丈ほどの鉄球を担ぐその腕力、推して知るべし。
もう片方の手には大きな重箱がぶら下げられていた。

「もうずいぶん耕しちゃったね」
「うん、今日中にここら辺一帯は全部耕しちゃうつもりだよ」
「うへー……あいかわらず兄ちゃんの鍬は妖術みたいだ」

弁当を下ろしながら会話する二人。
畑の端で弁当をひらく。
村人が季衣のためにと作った弁当である。

「それにしても、兄ちゃんを拾ってからもう結構たつね」
「あはは……その節はどうも……」
「いいんだよ!
 だって兄ちゃんが来てくれたおかげで、ボクたちの村の作物はめっちゃ美味しくなったもん!」
「そういってくれると、ボクもうれしいよ」

許緒、真名を季衣という彼女が青年を拾ってから、いくばくかの時が経過した。
拾われ、そして助けられたラグナというこの青年は、飯の恩を返すために、一式の農具をもってこの村の畑を耕し、そして水をまいた。
邪魔な岩を白く輝く鎚で砕き、切り株を煌めく豪斧で叩き割る。
無駄な草をまるで疾風のごとき切れ味のカマで、一瞬のうちに刈り取り、真紅の如雨露が愛の雨を降らせる。
黄金の輝きを放つ鍬は、ひとたび振るえば眼前の土が全て耕された。
それを一晩ですべてこなすと、懐から袋を取り出し、撒いた。
数日後には、それは立派なカブ、玉葱、きゅうりにキャベツ(名称はラグナが皆に教えた)が大量にできあがり、村の収入減となっていた。
いくつかの中から、一つずつをカマで刈り取ることで更なる作物の種を取り出す。
賊に襲われてすぐ、衰えていくばかりの村を救った、救世主と言っても過言ではない彼を、村人は暖かく迎え入れた。

「助けられてなかったら、僕は多分死んでたし……僕の持ってるこいつらも、その辺の盗賊とかに奪われてたと思うよ。
 だから、この村のために使うなら別にいいんだよ。
 まだ夏や秋、冬の作物もあるから、一年中作物に困ることはないと思うよ」
「で、ボク達が肉とってくれば、食べ物の問題も解決だもん。
 僕たち三人がいれば、この村は安泰だねー!」

むしゃむしゃと弁当を喰らう季衣に対して、優しげに微笑みを浮かべるラグナ。
そこに、青い髪の季衣と同い年ほどの少女が現れた。

「流琉!」
「兄様、季衣。
 ここにいたんですか?
 探しましたよ」

青髪の少女の名前は典韋。真名を流琉といった。
季衣とは同郷の親友であり、その腕には巨大な円盤と大きな猪をぶら下げていた。

「今日の獲物?」
「うん、兄様も手伝ってくれませんか?」
「うーん……ごめん、僕はちょっと……」

ラグナは獲物の解体をするとき、絶対にそれを見たり、手伝ったりはしない。
本人も絶対に肉を食べたりしないし、まるで宗教家の様な食生活をしているのだ。

「まだダメなんですか?」
「うん……ごめん流琉。
 僕はもう少し畑をいじってるから、気にしないで?」

そういうと、足早に畑へと駆けていく。
その姿は、何かから逃げているようである。
このようなことから、村の人々に彼は“臆病な救世主”と呼ばれていた。
彼の優しい心が、生き物の命を奪うことを恐れているのだろうと村人は心配する。
何故なら、この世界では彼はあまりにも優しすぎる。

「兄ちゃん……」
「……行くよ季衣」


































とある朝のことである。

「今日もいい天気だ……」

背伸びをして、荷物を持ったラグナのもとに、一人の村人が姿を現した。
激しく息切れをする村人は、呼吸をただす暇もなく声を上げる。

「ラグナ!盗賊が攻めてきやがったんだ!
 今、流琉と季衣が食い止めてるけど、いつこっちに来るかわかんねぇ!
 お前も早く避難しろ!」

盗賊。それは、この世界においてどこにでもいるような存在である。
荒れ果てた国。地を治め、民を守るはずの者が、民から搾取する。
そんな世の中。
それ故に、暴動を起こし、そのまま賊となる者。
あまりに緩い警備から、他県から侵入し、そのまま村々を襲う者などが絶えない。
その一つが、ラグナのいる村に来た。特に珍しくもないことである。
しかし、当然ながら来られた方は命の危機である。

「なんですって!?
 皆さんは無事ですか!?」
「季衣と流琉のおかげであっちに目がいってる。
 村人の避難は今村長と村の若いのがやってるんだ。
 お前もすぐに逃げろ!」

村人はそう言って家から出て行った。
すぐに避難するのだろう。
ラグナは、避難しようとは思わなかった。
季衣や流琉が強いのは知っている。
しかし、幼い子供に任せて逃げられない。
恩もまだ返しきれていない。
ならばどうするか。ラグナは決心した。

戦わねばならない。
かつてゼークス帝国の侵略から街を守ったように。
探し人をあのモンスターと融合した魔法使いから救い出した時のように。

「畑も、心配だしね」

ラグナは長年の相棒たちを担ぎあげ、駆けた。























































鉄球が舞い踊り、円盤が大地を抉る。
盗賊の群れを蹴散らしながら、幼子たちが猛進する。

「どけどけどけぇえええぇぇぇぇぇっ!!!」
「囲め!
 ガキにいつまでもやられてんじゃねぇ!!」

岩打武反魔(いわだむはんま)を振りかざしても、盗賊たちはひるむことなく一斉に二人へとかかっていった。
それを、流琉の伝磁葉々(でんじようよう)が弾き飛ばす。

「でありゃああああああああああああああああああああっ!!!」

幼い体躯に似合わぬその表情と覇気。
それに少しばかり怯むも、賊は剣を振り、槍を構える。

「キリがないっ!」
「流琉、ここは任せて村の人たちを!」
「そんな!?
 数が違いすぎるわよっ!」

なかなか巨大な賊だったようで、見ただけでもかなりの数の賊がいた。
おおよそ一人で止められるような数ではない。
体力も、先程から休まずに振り回し、走っていたせいであまり残っていない。

「大丈夫。大丈夫だよ。
 兄ちゃんの野菜食べてるからねっ!」

満面の笑みを浮かべる季衣に、流琉は何も言えなくなった。
流琉は賊に背を向けると一気に駆け出す。

「……死なないでねっ!」
「当然!」

村の方へと駆けていく流琉を横目に、季衣は賊を叩き潰す為に鉄球を振るった。
疲労が確かに蓄積しているが、まだ戦える。
兄と慕う青年の畑も、愛する村も、全部を守ると己を奮い立たせる。

「盗賊共ぉっ!!ボクはココだぁっ!!
痛い目見たけりゃ来いっ!!」

幼子が啖呵を切った。
盗賊は当然のごとく怒りを顕にし、鉄球を担いだ少女へと向かっていく。
弓を鉄球で弾き、剣を叩き折り、人を吹っ飛ばす。
鬼神の如きその動きは、この少女がまだ幼いことを忘れさせるほどであった。

「何を手こずってやがる!!
もっと矢ぁ持って来い!針鼠みてーにしちまえ!!」
『ヘイ!』

男たちは矢をつがえ、次々と斉射していた。
鉄球に弾かれるも、次第に矢が少女にかすり始める。
それでも少女は鉄球を振り回し、男達をなぎ倒し、獅子奮迅の活躍を見せた。
しかし、その動きもだんだんと鈍くなっていた。

「はぁ……はぁ……っ!」

岩打武反魔に傷は一つとしてついてはいなかった。
が、反比例するように、季衣には無数の傷がついていた。
幼い少女の満身創痍な姿を、男たちは下卑た笑いで嘲った。

「おい、お前ら!
 あのガキがへばったら、好きに使っていいぞ!
 小さい分色々と楽しめんだろぉ!?」
「流石頭!」
「太っ腹だぜぇ!」

嘲り笑う男たちを前に、季衣は疲れ果てたまま泣いていた。

「守らなきゃ……!
 村……を……兄ちゃんの畑も……!」

未だ絶えぬ闘志。
満身創痍の小さな体躯から滲み出るその気迫に、盗賊たちの足を一歩下げた。

「怯んでんじゃねーよ!
 ボロボロのガキ一人だ!テメエらでヤッちまえ!」

長と思われる男の声に、男たちは互いの顔を見回し、そして一斉に季衣へと迫った。
季衣に抵抗する体力は残っていなかった。

――――――ごめんねみんな……流琉……。
――――――死にたくないなぁ……。












「助けて……兄ちゃん……」





















「間に合った」














「え?」

季衣の目の前に、ひとりの青年が立っていた。
中性的な整った顔立ち。女の子のような声。腰には、ひと振りの剣が刺さっていた。

「季衣、ありがとう。
 よく頑張りました。あとは任せて、ゆっくり休んで」
「に、兄ちゃん……?
 だ、だめ……にげて……ボクのことはどうでもいいから……っ!」

兄と慕う、彼女が拾った青年。
ラグナが煌く剣と緑色の小さな盾を携えて、数多の男たちと相対していた。

「どうでもよくない。
 季衣、君は僕の命の恩人だ……だから、助けるよ。
 嫌だと言っても、助ける。
 何度でも何度でも……それこそ、ずぅっとでも」

剣を抜き放つと、陽の光がその剣を照らす。
神々しいまでのその輝きは、季衣だけでなく、男たちをも魅了した。

「季衣は、典韋は僕の大事な人です」

「これ以上彼女を傷つけるというのなら」

「僕が相手になります」

何十人という男達が集うその中で、ラグナは構えた。
その眼には、顔に似合わぬ闘気と、歴戦の勇士の風貌が見え隠れしていた。












ラグナ。
ノーラッド王国の元王族にして、伝説のアースマイト。
そして、ノーラッド王国をゼークス帝国からジョウロ一つで救ったとされる英雄が。

今、外史へと降り立った。














































ルーンファクトリー ~新牧場物語~
ルーンファクトリーフロンティア より主人公“ラグナ”

















システムは3、4を基準としてたり1そのままだったり。
時系列的には

1で行き倒れる

カルディア救う

ミスト失踪

ミスト様追う

トランルピア行き倒れ

メガネ割る

???様失踪

追う

三国志←いまここ

です。
そんなイメージで書きました。
誰とも結婚してない設定でできています。
カプ厨のみなさんごめんなさい。
俺もカプ厨なんで気にしないでください。
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めたるみーと。

Author:めたるみーと。
アニメやゲームのキャラを自分の子供に勝手に認定するめたるみーと。(フリーター)です。
嫁?なにそれおいしいの?

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