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GHOS朋也第八話

「ようやく見つけた……か」

天界の中でも地獄に近いとある場所。
全ての魂を管理するその場にて、管理責任者の地位を与えられた男が呟く。
ようやく、ようやく先日の逃走霊魂の反応を捉えることができた。
実は、その霊魂ではなくそれを追っていった天使の反応を追っていたら偶然にも近くにいただけであるが。

「それにしても、本当に気配が希薄だ。
 どうやら本当に気配遮断やジャミングのような能力を無意識下に使っているようだな」

天界から出た霊魂は、何らかの能力を得る。
それは、霊魂らしく何かに憑依したり、物を思念で動かしたり、自然発火、おまじない、その他不思議な現象の根源となる。
ポルターガイストとよばれる現象もまた、その霊魂の仕業である。
あまりにも強力な能力を得た霊魂は、その存在だけで人を殺し、そして呪いや怨念を残すので、真っ先に捕らえなければならない。
しかしながら、天界が全て管理を行えるというわけではなかった。
その管理しきれなかった霊魂が、この世の心霊現象や未だに迷宮入りとなっている事件を引き起こすのである。

その霊魂が逃げ出してから、最早数週間が経っている。
能力はおよそ無害なものだが、それが何を現世にもたらすかわからなかった。
そのためにも、彼は霊魂を捕らえ、なんとしても天界に戻さなければならない。

「しかし……これはこれは。
 なんという奇妙な運命……というやつかな?」

画面に映る家を見ながら、男、“K”は苦笑いを浮かべた。









GHOS朋也 第八話














お昼。
朋也は庭の整備をしていた。
縦に横に、360度立体機動をしながらぐるぐると忙しなく動き、木を整えていく。
その背に、某目つきの悪い兵長を幻視させるその動きは、まさしく超庭師。
某ヤンデレ武将にもこの庭師には手出しできまい。
ことみは花壇を整備している。
ハーフツインの髪をいつもの髪どめで結っているのも当然。
家に遊びに来たいつもの三人、杏、椋、渚が騒ぎながら菓子を食べるのも当然なのだ。
久しぶりに見た気がするが気のせいということにしていてほしい。
もう三年はみてない三人だが、そんなことはこちらの世界での話なので関係ない。

「でさぁ、あの先生の声電車にかき消されちゃって……」
「都会の学校は大変そうですね……」
「私はそこまで駅が近くないから電車の音はしないからなぁ……」

駅前の学校に通っているが故の悩み“先生の声が電車にかき消される”という愚痴を、杏が二人に投げかけている。
ことみは作業に夢中になっているのでぶっちゃけあまり声をかける意味があまりないのだ。
あまり邪魔しても悪いし、そもそも庭の整え方がわからないので彼女達は手伝いようがない。
それに、彼女が言うには、

『朋也くんと二人でやるのが楽しいの。
 ラブラブなの。だから、杏ちゃんも椋ちゃんも、渚ちゃんも朋也くんを取っちゃ、めーなの』

という食えたものではない惚気とけん制をぶちかましてきている。
ご馳走様。お菓子とのろけ話の両方でご馳走様。
ちなみに今彼女達がつまんでいるのはことみ特性マーブルクッキーである。
作った本人の分まで食い散らすようにむさぼっているのは杏だけなので椋渚ファンの皆様は安心してほしい。
杏については「いっぱい食べる君が好き」ということで。

「ふぅ……ひと段落だな……ことみ、片付いたぞ。
 そっちはどうだ?」
「お疲れ様、朋也くん。
 こっちも終わったの……あ、ちょっと待っててね」

そう言うと、ことみはとてとてと家の中に入っていき、次に出てきたときには白いタオルを手にしていた。

「はい、朋也くん。
 冷蔵庫に入れといたからひえひえなの」

待ってましたといわんばかりににこやかにタオルを渡すことみ。
本人曰く、一度やってみたかったらしい。
中学時代実は経験済みの朋也は苦笑いを浮かべる。

「空、上からはどう?」
「多分大丈夫だと思いますよ。
 とっても綺麗ですから。
 ことみ様、ハイ、写真」
「そう、それならよかったの。
 ありがとう空」

うんうんと頷きながら、朋也はタオルを肩にかける。
透けた身体に白いタオルと、ともすれば死装束を思わせるコントラスト(?)ではあるが、その姿はまさしく労働者のそれである。
ちなみに今日は彼の仕事はおやすみだ。ご都合主義とはいいものだなァ!(ヤザン感)

「どれどれ……おお、良く撮れてるじゃない!」
「うわぁ……とっても綺麗です!」
「さすがは岡崎くんですね」
「ま、それほどでもある」
「うわ、何調子乗ってんのアンタ」
「ひどくねーか?」

ことみの肩ごしに写真を覗く元演劇部(仮)三人娘。
もちろん調子に乗った朋也にツッコミを入れるのも忘れない杏。
実に絶好調であった。

「でも、どうして上からの写真なんて撮ったんですか?
 縁側のところからとればいいと思うんですけど……」

写真は、結構な上空からの撮影である。
撮影班は、堕天使“空”。
庭は見事に整えられており、上空からもその出来栄えは確認できた。
が、写真として撮るためにはどっちかというと近くで撮ったほうが良いのではないかと思うのだが……。
天才、一ノ瀬ことみは首を振る。

「お父さんとお母さんに、見て欲しいから。
 朋也くんと、空と、私とで頑張って作ったお庭。
 ちょっと前はボロボロで、みてられないくらいだったけど……朋也くんがなおしてくれて、朋也くんがお世話してくれたこのお庭を、お父さんと、お母さんに見て欲しいなって思って」
「ほうほう、なるほど?
 それで上空からの見栄えを気にしていたと」
「なんだか、素敵なお話です」
「泣いでもいいでずがっ」
「渚ちゃん、もう泣いてるよ……?」

自分、涙いいっスか?といわんばかりの泣きの速さに一同が戦慄する。
なんともまぁ速いその涙は「なにやってるのよ」といいつつ手元のハンカチで目を拭ってやる杏の行動によって床をぬらさずにすんだ。
流石は保育士志望である。

「で、どうだことみ。
 これで大丈夫そうか?」
「うん、きっと大丈夫なの」

ことみはうれしそうに笑うと、朋也の腕に抱きついた。
たわわに実った胸部が腕に押し付けられて歪むが、朋也は意にも介さず、いや、少しばかりそっぽを向いているので恐らく恥らって入るようだ。

「お父さんとお母さん、喜んでくれるかなぁ」

そういってふわりと笑った瞬間、生垣の裏から何かが聞こえてきた。

お、おぉぉぉおぉ…………!

「……うめき声?
……ことみ、ちょっと待ってろ」
「……うん、気をつけてね」

朋也はそれをいち早く察知すると、ことみをそこに留め、生垣に顔を突っ込んだ。
幽体だからこそできる行為である。
奇妙に思った杏はかばんに入れていた辞書を構えた。
空は高枝切バサミを構えたが、危ないということで椋渚の両名に回収された。

「……ことみ、ちょっと来てみ」
「……?」

朋也に呼ばれて恐る恐る近付いていく。
そして、生垣の隙間からちらりと外を見ると、そこには一人の男性が立っていた。

「ぐ、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん……!!」
「え……?
 誰……?」

号泣していた。
というか、涙を滝のように流していた。
いつの間にやらことみの後ろにいた杏がその疑問をそのままに口から発す。
その問いに答えたのは、本人ではなく、朋也とことみであった。

『(ことみの)お父さん……?』
『は?』

静けさの中に、彼の泣き声だけが響いていた。
































無事に(?)急展開にすることができました。
お久しぶりですめたるみーと。です。
本当に久しぶりのSS投下です。
ハーメルンも連載、なろうも連載、ブログで連載……自分でまいた種を今すぐに摘み取らなきゃいけないんです。
さながらその姿はことみルートラスト手前の朋也が雑草刈りをしている姿に酷似していなくもないようないないような気がするかもしれない可能性が微粒子レベルで存在してそうなアトモスフィアかもし出していたりしたりしてるみたいな感じですよね?
自分で撒いた種を今すぐにリリースしてギガプラスーぺロンファティタニアルするんでもう少し時間をください。
がんばります。
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Author:めたるみーと。
アニメやゲームのキャラを自分の子供に勝手に認定するめたるみーと。(フリーター)です。
嫁?なにそれおいしいの?

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